TOEICや英検の試験で英語力を鍛えたのに、英字新聞・洋書など実践英語は流れるように読めないことがありますよね。
そこで実際の英語と英語試験とのギャップを埋めるための本を紹介します。
金融英語をやさしく説明しているので、2時間ほどで通読できるほど。専門的な用語もすらすら理解できます。
これを読めば、エコノミストやタイムなどの金融系の英語に強くなれますよ。
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目次(クリックでジャンプ)
本書の特徴
英文を読んでいて、自分のなじみのあるテーマだと理解しやすかった、という経験がありませんか。前提知識があるとないとでは、理解するスピードが違いますよね。
その点本書は、初学者が金融英語の背景をつかむのに優れています。ポイントは、英語で説明されている量と日本語で説明されている量のバランスが絶妙さ。例えば単利と複利の違いを、日本語と英語の比率言うと7:3くらいで説明されている。
第二言語として英語を学ぶ場合、専門的な領域は日本語で学んでから、英語で学んだほうが素早く理解できます。私が本書に取り組み始めたのは、TOEIC800点を超えたあたりから。
初めて本書を読んで驚いたことは、単語自体は知っているのに、意味を捉えられないことが多かったこと。
例えば「face value 額面価格」は英単語のレベルは低いですが、何を指しているのかわかりませんでした。単語自体はなじみがあるのに、金融英語というテーマの中ではいままでの知識では通用しません。そのギャップを本書は平易な言葉で埋めてくれます。
各章の末には金融英語として踏み込んだ内容も扱っているので、金融英語に関わっている方にも学べることがあるはず。
各章ごとにテーマがあり、テーマに沿った金融英語を説明してあります。具体的には、第1章には「Value 価値」について説明されていて、テーマに沿った金融用語として「インフレ」「デフレ」が紹介されています。
章末には「Value 価値」についての英単語が紹介されている。
例えば、「book value 簿価、帳簿価格、会計上の価格」についての記載があり、派生語として「price-to-book ratio, PBR 株価純資産倍率」、「value at cost 所得価額(原価)で評価する」といった具合に、多くの金融単語が収められている。重要な単語には用例があり、実際の英文でどのように扱われているのかも学べます。
各章ごとにコラムがついてるため、難しくなりそうな専門用語を平易な言葉で説明されている。1章では「経済学者が考えた価値」についてのコラムがあり、「価値の源泉はどこにあるのか」を歴史の流れとともに振り返ることができました。
個人的に役に立ったこと
金融英語を初歩から丁寧に説明されているため、通読後は金融英語をより身近に感じることができました。
当初の私の状況はというと、TOEICで800を突破して金融英語を学びたい考えていたところ。
書店で他の金融英語の本と見比べて、噛み砕いた説明が多い本書を選びました。平易な説明が多いながらも章末では幅広く金融単語が収録されているため、今でも読むたびに発見がある金融英語のバイブル。
本書を通読してから「基礎からわかる金融英語の意味と読み方―金融の仕組みがすべてわかる《金融英語入門書》」読むと、以前まで頭に入らなかった専門用語がぐんぐん脳に入ってくる感覚があります。