犬パンデミック VS 首相 VS 犬の飼い主「犬ヶ島」ウェス・アンダーソン新作

映画・ドラマ

ベルリン国際映画祭で銀熊賞(最優秀監督賞)を受賞するなど、評判がすこぶるよい「犬ヶ島」。

ウェス・アンダーソン監督にとっては「ファンタスティック Mr.FOX」以来のストップモーションアニメーション。

レビューサイトIMDbで7.9、Rotten Tomatoesの批評家スコア90%と高評価を叩きだしています。

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あらすじ

舞台は近未来の日本では、犬のインフルが大流行。小林市長はトランプ大統領のように民意をあおり、すべて犬を島に隔離してしまう。そう犬ヶ島に。

主人公アタリの愛犬も例にもれず島流しにあってしまう。アタリにとって愛犬スポッツはとっても大切な存在。隔離されたとしったら、やることはひとつ。アタリは劣悪環境「犬ヶ島」にひとりで乗り込み、愛犬さがしの旅をはじめる。

ウェス・アンダーソンが描く絵本のような世界観は、心地よい陶酔感を呼びおこす

犬ヶ島の犬たちは人形のように愛くるしい風貌、でもどどこかリアル。アルパカから毛を犬に植毛しているから、生命が宿っているのかのように生き生きしています。

かと思ったら、主人公アタリや小林市長は冗談のように棒読みのセリフを繰り返す。これがよい意味でアクセントになっている。

犬のリアルと、人間側のわざとらしさのコンビネーションが妙に気持ちがいいんです。絵本の世界にさそいこまれたかのような、めくるめく陶酔感が味わえるはず。

ウェス・アンダーソンの世界に中盤くらいで入り込んだら、あとは犬たちのしぐさ、セリフのかわいさによってどんどん、どんどん物語に埋没していってしまった。

夢心地でいると、急にハッとさせられる場面もあった。小林市長があたりさわりの良い言葉で民衆をあおり続けるところ。科学的な視点や合理性などぬきに、なんとなくの空気感で政治を動かしていく。このラディカルな流れどこか見覚えがある。

トランプ大統領の演説、ブレクジット騒動、コロナウイルスの各国の対応、などの今日の問題にどうしても結び付けてしまう。

小林市長のマッチョな思想や言動はストップモーションのなかで誇張して描かれている。でもそれが誇張と感じられないくらい、現実の問題もせわしなく動いている。

英語検定(TOEIC、英検)のリスニング対策にもおすすめ(英語字幕)

英語難易度     ★★★☆☆

スピーキングスピード ★★★☆☆

語彙の難しさ    ★★☆☆☆

犬たちが話す英語はクリアで聞き取りやすく、スピードも控えめ。英語と日本語が半々くらいで話されるため、うまく内容を理解しながら鑑賞できるはずです。

特に英語の中級者や上級者は英語字幕を使えば、たのしく効率的にリスニングを勉強できるから必見。わたしはところどころ聞き取れない場面があったため、一時停止(ポーズ)などを活用しながら鑑賞しました。

スカーレット・ヨハンソンのハスキーボイスで英語を学べるなんて、ぜいたくの極みですよ。

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