みなさん、「neither」「not 〜 both」の使い分け・違いがわかりますか?
文法問題や英作文問題でよく出されるパートながら、苦手とするかたが多いところなんです。
また英字新聞でもよく使われる表現。
したがって「neither・both」の使い分け・違いがわかると、英語試験のスコアアップをはかれますし、英語表現も豊かになるでしょう。
【「neither」「not 〜 both」の使い分け・違い】
→ 大学入試で頻出パート
→ 洋書でもよく使われる表現
そこで当記事では「neither・both」の使い分け・違いについて解説していきます。
流れとしては、まず「neither・both」の使い分け・違い、つぎに「neither」の意味・例文、さいごに「not 〜 both」の意味・例文、を説明していきます。
目次(クリックでジャンプ)
「neither・both」の違い
「neither・both」の違いは「部分否定か完全否定」にあります。
【「neither・both」の違い】
→ neitherは完全否定
→ not 〜 bothは部分否定
【例文】「neither both」の使い分け
「neither both」の使い分けを、例文から学んでいきましょう。
I haven’t solved both of those problems.
その2つの問題を両方解決したわけではない。
→ 部分否定
I have solved neither of those problems.
どちらの問題も解決していません。
→ 完全否定
上の例文のように、「2つの事象」があり、どちらも否定したい場合は「neither」、二つのうちひとつを否定したい場合は「not 〜 both」を使うのです。
【「neither both」の使い分け】
→ 2つとも否定「neither」
→ 2個中1つ否定「not 〜 both」
【部分否定】「not both of」の意味
「not both of」の意味は「両方とも〜のわけではない」です。
「not 〜 both of」は部分否定ですから、和訳する際は注意が必要になります。
【「not 〜 both of」の意味】
→ 「両方とも〜のわけではない」
「not both」の部分否定【例文】
「not 〜 both of」の部分否定の例文をみていきましょう。
I don’t know both of the two kids.
その二人の子供の両方とも知っているわけではない。
上の例文では、「not 〜 both」は部分否定ですから、「二人とも〜のわけではない」と訳しています。
上の例文で「AとB」の少年がいたとしましょう。そのうち部分否定で表現しているのは「Aだけをしっている場合」や「Bだけを知っている場合」です。
つまり部分否定では「AとBともに知っているわけではない」という意味を表しているのです。
【【「not 〜 both of」の意味】
→ 部分否定
→ 訳すときは注意!
「not 〜 both of」の例文
「not 〜 both of」の例文をさらにみていきましょう。
I cannot read both of these documents.
その2つの文章を両方読むわけにはいかない。
こちらも「not 〜 both」を部分否定になります。
「neither」の使い方
「neither」の使い方をみていきます。
まず意味をしっかり把握し、つぎに例文で理解を定着させていきましょう。
「neither of」の意味
「neither of」の意味は「どちらも〜ない」です。
「neither of」の例文
「neither of」の例文をみていきましょう。
Neither of the boys loves to play football.
少年はどちらもサッカーをするのが好きではありません。
上のように、「少年」が「2人」のときにつかう完全否定が「neither of 〜」なります。
ほかにも「neither of them」や「neither of us」などのように使うことができるのです。
neitherで否定文【完全否定】
neitherで否定文の意味になり「完全否定」を表します。
「ふたりとも〜ではない」という「部分否定」ではない点に注意しましょう。
それでは例文をみていきます。
Neither of us feels comfortable about our results.
どちらも自分の結果に納得していません。
上の例文でも、neitherは完全否定ですから、「どちらも〜ない」という意味になります。
【neitherの否定】
→ 完全否定
→ 部分否定ではない
「neither of〜」は単数扱い
「neither of〜」は単数扱いですが、複数扱いされる場合も多くあるんです。
英字新聞を読んでいても、「neither of」を単数扱いにしている場合、複数扱いにしている場合、どちらもたくさん見かけます。
この点「ロングマン現代英英辞典」によると「neither of」は単数扱いが原則になりますから、試験では「単数扱い」で書くといいでしょう。
• You use neither of before a plural noun or pronoun.
In formal speech and in writing, you use a singular verb:
Neither of the answers is right.
• In speech and informal writing, people sometimes use a plural verb:
Neither of the answers are right.
【「neither of」は単数扱い?】
→ 単数扱いが原則
→ 複数扱いしている英文も多い
「neither of us」の意味・例文
「neither of us」の意味は「私たちはどちらも〜ない」です。
「neither of us」の例文をみていきましょう。
Neither of us is against the policy.
私たちのどちらもその政策に反対していない。
上の例文でも「neither of us」は完全否定ですから、「どちらも〜ない」と訳さなければなりません。
【「neither of us」の意味】
→ 「どちらも〜ない」
「neither of us」は単数扱い
前述したように「neither of us」は単数扱い(原則)になりますから、フォーマルな英文(英作文の試験)などでは、単数扱いとして書きましょう。
【「neither of us」】
→ 単数扱い
「neither of them」の意味・例文
「neither of them」の意味は「どちらも〜ない」です。
「neither of them」の例文をみていきましょう。
Neither of them spoke about the matter.
どちらもこの件に関しては語らなかった。
上の例文でも、「neither of them」は部分否定ではなく、完全否定ですから、注意しなければなりません。
「neither of them」は単数扱い
前述の「neither」を使った表現と同じように、「neither of them」は単数扱いになります。
【「neither of them」】
→ 単数扱い
「neither both」の使い分け・違いがわかる参考書
「neither both」の使い分け・違いがわかる参考書は『竹岡広信の英作文が面白いほど書ける本』『ジーニアス総合英語』です。
『竹岡広信の英作文が面白いほど書ける本』はとくに英作文で間違えやすい「完全否定・部分否定」の使い分けについて学べます。
また否定する部分が「3者以上になる場合」などの説明があり、英作文頻出の表現のレパートリーを増やすことができるでしょう。
いっぽう『ジーニアス総合英語』は「完全否定・部分否定」の例文がたくさんありますから、より理解を深められるでしょう。