「so that」構文が倒置されることがあるのを知っていますか?つまずきやすいポイントのため、大学入試や英語試験でよくねらわれるテーマでもあるのです。
「so that」構文の倒置がしっかり理解できれば、英語の文法問題でもリーディング問題でもスコアアップがねらえます。
そこで当記事では「so that」構文の倒置をていねいに解説していきます。英語の例文もあるため、イメージをすばやくつかむこともできるでしょう。
【当記事でわかること?】
・「so that」の倒置形の意味・訳し方
・「so that」の否定形の意味・訳し方
・「so that」の倒置形の書き換え
・「so that」で使われる品詞
・なぜ英語では倒置がおきるのか?
【例文1】「so that」構文の倒置


まず「so that」構文の例文をみていきましょう。
1.So ill did he become that he had to call in a physician.
「彼はとても具合が悪かったので、医者を呼ばなければならなかった。」
「例文」は「so that」構文の倒置形。倒置をみやぶるコツは、文頭に「So+形容詞(副詞)+do」がきているかどうか。文頭に「So+形容詞(副詞)+do」がきていたら、9割は倒置形の出だしと思ってもかまいません。「so that」構文の訳し方としては、「とても~なので、that以下」です。
「倒置の確率がたかい」と思いながら「soからthatまで」を読み進めていくといいでしょう。なお倒置法ではないパターンもあとで説明しますよ。
・文頭の「So+形容詞(副詞)+do」は9割倒置
【例文2】倒置の「so that」構文を書き換え
つぎに【例文1】の倒置を、もとの「so that」構文に書き換えてみましょう。
2.He became so ill that he had to call in a physician.
「so that」構文のふつうの形になりました。倒置法と違うところは、文頭に「S+V」がきているところです。「S+V」のあとに「so that」構文が続いていますね。
「so that」構文の訳し方
「so that」構文の訳し方としては、ほとんどは「とても~なので、that以下」としてしまってかまいません。しかし中には、このように訳すとぎこちなくなってしまうものもあるのです。それが「so that」 構文の否定形。
「so that」 構文の否定形、訳し方が変わる
「so that」 構文が否定形で使われると、意味・訳し方が変わります。
That isn’t so difficult that you have to struggle to figure out.
「理解するのに苦労するほど、それは難しいことではありません。」
例文は「so that」 構文が否定形でつかわれていますが、これを「とても~なので、that以下」と訳してしまうと筋が通りません。ここでは「so that」を「〜that以下ほど、SV」と訳します。
「so that」構文は「いつ習う?」
「so that」構文はいつ習うのかというと、倒置がない形は一般的には中学2〜3年で習うのです。もちろん学校によって違いはあります。
では「so that」構文の倒置形は「いつ習う」のでしょうか。学校によりますが、多くは高校2年から高校3年のときにかけて学びます。倒置形は難易度がたかいため、高校の後半の時期に習うのがほとんどでしょう。
【例文3】「so that」構文の倒置


「so that」構文をしっかり理解するために、もうひとつ例文をみていきましょう。
3.So hard did she study that her friends were greatly concerned at her haggard face.
「彼女は本当によく勉強したので、友人たちは彼女のやつれた顔を(見て)とても心配しました」
【例文3】でも、文頭に「So+副詞+do」がでてきて倒置が起きていますね。「例文1」との違いは、品詞が形容詞ではなく、副詞がつかわれているところです。「so that」構文の品詞が変わっても、訳し方はほとんど「とても~なので、that以下」となります。
副詞が使われた「so that」構文の書き換え
【例文3】を、もとの「so that」構文に書き換えると、以下のようになります。
4.She studied so hard that her friends were greatly concerned at her haggard face.
【注意すべき問題】「so that」構文の倒置


一見したところでは、「so that」構文の倒置とおもってしまうものがあります。文頭に「So+形容詞(副詞)+do」きても、「so that」の倒置法ではないパターン。実際に例文をみてみましょう。
5.So much has changed so quickly that the future-looking has become old hat.
「あまりにも早く変わってしまってので、未来志向が古いものになってしまった。」
【例文5】の「so much」の品詞は代名詞で、前文をうけて「それほどの」や「それだけのこと」を意味します。「so much」の品詞は代名詞のため、動詞「changed」の主語になっているんです。語順が「S+V」の、ふつうの英文。そのため英語の倒置はおきていません。
【例文5】のように、文頭に「so+形容詞(副詞)+ do」がきたからといって、かならず英語の倒置法がおきているとは限りません。そのことを頭のなかにいれていれば、読みまちがえも減らせるでしょう。
・文頭に「So+much」があっても、倒置とはかぎらない
英語では「なぜ倒置がおきる?」


みなさん例文をみて、このように思いませんでしたか?「so thatの倒置ってめんどくさい」、「倒置法って読みづらい」と。読みにくいのに、なぜ「so that」の倒置はおきるのでしょうか?
いちばんの理由は「倒置によって文頭にでてきたもの」を強調したいため。文頭にでてきた品詞の形容詞や副詞とつよく表現したいから、「so that」の倒置がおきているんです。倒置法の英文を読むと、違和感を感じますよね。そのザワザワした違和感が、強調につながるんです。
また英語の「倒置」は英文のリズムをととのえるためにも使われますよ。
倒置は強調するために起きる
英語における倒置の構造
倒置の構造を語順をもとに確認していきましょう。倒置文では「be動詞+S」や、「V+S」などの語順になるんです。当記事のテーマ「so that」では、文頭が「So+形容詞(副詞)+do」という語順になります。ふつうの英語の語順「S+V」が、入れ替わるかたちとも言えるでしょう。
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