高校でかならず学ぶ超有名な構文があります。その名は「クジラ構文」。このクジラ構文はイレギュラーな形のため、理解するのに苦労しませんでしたか?なかには「暗記しちゃって構造なんてわからない!」という人もおおいはず。
そこで当記事ではクジラ構文「no more A than B」と「no less A than B」の意味・使い方をていねいに解説します。「どうしてこの意味になるのか」を理屈から攻めるから、しっかりと理解できるでしょう。大学受験でもTOEICでも頻出パートだから要チェックになります!
【当記事の理解できること】
・「no more A than B」の意味と使い方
・「no less A than B」の意味と使い方
・クジラ構文を理屈からしっかり理解できる
「no more A than B」の意味と使い方


まずクジラ構文「no more A than B」の例文をみていきましょう。
A whale is no more a fish than a horse is.
「クジラが魚でないのは、馬が魚でないのと同じです」
例文の直訳は「クジラは、馬が魚でない以上に魚でない」です。どうしてこの直訳が、例文訳になるのでしょうか。
理由は「馬が魚でない」ということは、みんながハッキリと知っていることだから。例文のように「no more A than B」のthan以下に、みんなが理解している否定的なことがらを置くことで、「主語も同じように違う」ことが述べられるのです。
「みんなが知っているように馬は魚ではない」
↓
「それ以上にクジラは魚ではない」
↓
「クジラも馬も魚ではない」
以上のように意味が進んでいます。
【「no more A than B」の意味】
・意味は「主語がAでないのは、BがAでないのと同じです」
【「no more A than B」の使い方】
・than以下には、みんなが知っている否定的なことがらを書く
「no more A than B」のAの品詞によって、意味は異なる
クジラ構文「no more A than B」は、Aの品詞によって意味もかわります。例文をみてみましょう。
She is no more able to speak French than I am.
「彼女は私と同じで、フランス語を話せない」
例文のように「no more A than B」のAには名詞だけでなく、いろんな品詞がおかれます。また例文のような「no more A than B」の意味になるには、前提として「わたしがフランス語を話せない」という事実をみんなが知っている必要があるのです。その前提がないと、例文のような訳にはなりません。
「わたしはフランス語が話せない」(はっきりとこの事実が知られている)
↓
「そのわたし以上に、彼女はフレンス語を話せない」
↓
「彼女も私もフランス語を話せない」
以上のように「no more than A than B」の意味は展開しているのです。
「no less A than B」の意味と使い方


A whale is no less a mammal than a horse is.
「クジラが哺乳類なのは、馬が哺乳類なのと同じです」
「no less A than B」は「no more A than B」とは違い、than以下に「肯定的」なことがらが述べられます。「more」が「less」に変わることで意味がひっくりかえるのです。
【「no less A than B」の意味】
意味は「主語がAなのは、BがAなのと同じです」
【「no less A than B」の使い方】
・than以下には、肯定的なことがらが置かれる
「no less A than B」はAの品詞で意味が異なる
The sun in summer is no less beautiful than Christmas lights in winter.
「夏の太陽は冬のイルミネーションと同じで、美しい」
「no more than A than B」のAには、名詞だけが入るとは限りません。例文のように形容詞が入ることもあるのです。
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