みなさん、「クジラ構文」って知っていますか?
この「クジラ構文」、高校でかならず学ぶ超有名な構文。試験でもいまだに問われる頻出のパート。
でも、複雑なかたちをしているため、苦手としている人が多いんですよね。
そこで当記事では、クジラ構文「no more A than B」と「no less A than B」の意味・使い方をていねいに解説します。
【当記事の理解できること】
①「no more A than B」意味・使い方
②「no less A than B」意味・使い方
③クジラ構文を理屈
目次(クリックでジャンプ)
「no more A than B」の意味と使い方
まずクジラ構文「no more A than B」の例文をみていきましょう。
A whale is no more a fish than a horse is.
クジラが魚でないのは、馬が魚でないのと同じです
例文の直訳は「クジラは、馬が魚でない以上に魚でない」です。どうしてこの直訳が、例文訳になるのでしょうか。
理由は「馬が魚でない」ということは、みんながハッキリと知っていることだから。
例文のように「no more A than B」のthan以下に、みんなが理解している否定的なことがらを置くことで、「主語も同じように違う」ことが述べられるのです。
【「no more A than B」の意味】
①みんなが知っているように馬は魚ではない
↓
②それ以上にクジラは魚ではない
↓
③クジラも馬も魚ではない
以上のように意味が進んでいます。
【「no more A than B」の意味】
→ 主語がAでないのは、BがAでないのと同じ
【「no more A than B」のthan以下】
→ みんなが否定的する事柄を置く
「no more A than B」のAの品詞で、意味が異なる
クジラ構文「no more A than B」は、Aの品詞によって意味もかわります。例文をみてみましょう。
She is no more able to speak French than I am.
彼女は私と同じで、フランス語を話せない
例文のように「no more A than B」のAには名詞だけでなく、いろんな品詞がおかれます。
また例文のような「no more A than B」の意味になるには、前提として「わたしがフランス語を話せない」という事実をみんなが知っている必要があるのです。
その前提がないと、例文のような訳にはなりません。
【「no more A than B」の意味】
わたしはフランス語が話せない
→ この事実がみんなに知られている
↓
そのわたし以上に、彼女はフレンス語を話せない
↓
彼女も私もフランス語を話せない
以上のように「no more than A than B」の意味は展開しているのです。
「no less A than B」の意味・使い方
A whale is no less a mammal than a horse is.
クジラが哺乳類なのは、馬が哺乳類なのと同じです
「no less A than B」は「no more A than B」とは違い、than以下に「肯定的」なことがらが述べられます。
「more」が「less」に変わることで意味がひっくりかえるのです。
【「no less A than B」の意味】
→主語がAなのは、BがAなのと同じです
【「no less A than B」のthan以下】
→ 肯定的な事柄を置く
「no less A than B」はAの品詞で意味が異なる
The sun in summer is no less beautiful than Christmas lights in winter.
「夏の太陽は冬のイルミネーションと同じで、美しい」
「no more than A than B」のAには、名詞だけが入るとは限りません。例文のように形容詞が入ることもあるのです。
【「no more than A than B」のA】
→ 名詞だけでなく形容詞も置く