みなさん、英単語を勉強したのに、英語長文を読んでみると読めなかった経験ありませんか?
あれだけ英単語も英文法も学んだのに、「なぜ?」と思いますよね。
英語長文をよめない一番の理由は、「英文解釈」をやっていないため。英文解釈は、英語を「正しく読むためのフォーム」なのです。
正しいフォームが定着していないのに、英語長文をたくさん読んでもいっこうに上達しません。
【英語読解の正確なフォームとは?】
→ 英文解釈
野球がうまくなりたいのに、自己流で素振りしてもうまくなりませんよね。陸上でもただモクモクと走っていても、上達はそのうち伸びなやみます。
それと同じように英文読解をするときにも、先に英文解釈という「正しいフォーム」を身につけないと時間をムダにしてしまうのです。
【英文解釈を学ぶと?】
→ 英文を正しく読める
→ 速読できる
→ 効率的に学習できる
そこで当記事では、英文解釈の「参考書ルート」をくわしく紹介。この参考書ルートで学習すれば、洋書や英字新聞もサクサク読めるようになりますよ。
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目次(クリックでジャンプ)
「英文解釈参考書」の難易度&使い方
英文解釈「おすすめ参考書4選」をみていきましょう。「英文解釈参考書」の例文を紹介しますから、難易度やレベルについて知ることができます。
「ポレポレ英文読解」
【ポレポレ英文読解】
①レベル ★★★☆☆
②わかりやすさ ★★★★★
③使いやすさ ★★★★★
→ 薄いのに、内容が濃い
④英文の分量 ★★☆☆☆
「ポレポレ英文読解」では、厳選された50例題から英文解釈のベースをまなべます。「ポレポレ英文読解」の難易度はレベル3ですが、なかには難しいものもあります。
なお「ポレポレ英文読解」が難しいかたには、同じ著者(西きょうじ)の『英文読解入門基本はここだ!』をオススメ。『英文読解入門基本はここだ!』についても当記事で紹介してあります。
解説は簡潔ながら、大切なところはじっくり解説されています。とくに日本人が苦手とするポイント「倒置・省略」などはしっかりと説明されています。
英文解釈の基礎(SVの発見など)から、難解な構文までバランスよく解説されてあるのも本書の特徴。
高校生でいうと、高3の夏くらいから取り組みはじめればしっかり力がつくはず。もちろん英語に自身があるかたは、はやくから取り組んでいいでしょう。
【ポレポレのココがおすすめ!】
① 見開き、復習しやすい
② 薄い、内容は濃い
③ 例文50題を厳選
「ポレポレ英文読解」の例文
イメージしやすいように例文(p114 例題45)をみていきましょう。。
So important is the role of the environment that talking of an “innate” tendancy to be be aggressive makes little sense ofr animals, let alone for humans.
みなさん、この例文をうまく訳せますか?英文法の分類でいうと「倒置」にあたります。
これを解くヒントは、文構造が一般的なSVOではなく、形容詞「So important」から文頭がはじまっているところ。くわしくはポレポレで説明されていますので手に取ってみてください。
【ポレポレの例文】
→ 倒置など差がつく英文を収録
→ 英語で高得点が狙える
「ポレポレ英文読解」のレイアウト
本書はほとんどが見開きで、左ページに例文が、右ページに和訳があります。
すべての英文を解説してないですが、引っかかりやすいポイントをすっきり解説してあるんです。レイアウトがいいから、復習がサクサクできるのも『ポレポレ』の魅力。
全129ページという薄さも「ポレポレ英文読解」のオススメなところ。50例文に大切な事項がつまっているから、時間がない受験生や社会人は時間を有効につかえるでしょう。
【『ポレポレ』のレイアウト】
① 左ページに英文
② 左ページ下に解説
③右ページに解説+和訳
「ポレポレ英文読解」が難しい→ 『基本はここだ!』
「ポレポレ英文読解」がむずかしいときには、同じ著者(西きょうじ)の「英文読解入門基本はここだ!」がおすすめ。
西きょうじ氏の参考書ルート
どちらも西きょうじ先生の本、スムーズに接続できる参考書ルートといえます。
「英文読解入門基本はここだ!」は「ポレポレ英文読解」よりも、英文解釈の初歩から説明があります。
英語初心者や、高1〜高2のかたは「英文読解入門基本はここだ!」からはじめてみてもいいかもしれません。
「英文読解入門基本はここだ!」
レベル ★★☆☆☆
→ 英文解釈初心者にイイ
わかりやすさ ★★★★★
使いやすさ ★★★★★
→ 初心者にもわかりやすい
英文の分量 ★★☆☆☆
【『基本はここだ!』のココがいい】
①英文解釈のベースがわかる
→ 初歩からていねいな解説
「英文読解の透視図」
【英文読解の透視図】
レベル ★★★★☆
わかりやすさ ★★★★★
使いやすさ ★★★★☆
英文の分量 ★★★★☆
→英語長文の演習ができる
「英文読解の透視図」のレベルは、「ポレポレ英文読解プロセス50」よりも難しいものが多め。英文の分量も多いため、ポレポレをやったあとの問題演習としていいでしょう。つぎの目次でもわかるように、幅広い英文解釈力をつけられます。
【「英文読解の透視図」の目次】
第1章 英文構造の透視図
第1講 要素の確定・移動
A)S+V+副詞句+O,S+V+副詞句+Cの構造
B)O+S+Vの構造
C)C+be動詞+Sの構造
D)S+V+C+Oの構造
第2講 成句的動詞表現とその後続要素の確定
A)S+V+A+前+Bの構造の確定
B)成句的動詞表現の後続要素の移動
第3講 接続詞 and/but/or の結ぶもの
A)文構造上確定できる場合
B)文構造上確定困難な場合
第2章 省略・倒置・挿入・強調の透視図
第1講 省略
A)共通語句の省略
B)接続詞の後のS+Vの省略
第2講 倒置
A)強制倒置の生じる場合
B)その他の倒置
第3講 挿入
第4講 強調
A)強調構文の考え方
B)強調構文の見分け方
第3章 仮定法・比較表現の透視図
第1講 仮定法の諸問題
A)仮定法における条件節表現
B)仮定法と助動詞の問題
「英文読解の透視図」までやると、「ポレポレ」でまなんだ「英文解釈の知識」を、英語長文問題でつかえるようなります。つまり「ポレポレ」で知識を学び、「透視図」で実戦力をつけていくイメージです。
【「英文読解の透視図」のココが良い】
①解説がくわしい
②例題の量が多い
→ たっぷり演習できる
③仮定法の説明がくわしい
④比較の解説もくわしい
「英文読解の透視図」の例文&レビュー
私がとても参考になったのは、潜在仮定法のところ。P139で「Ifに始まる条件節がない場合の仮定法」を紹介しています。このパート、大学入試でよく問われるんですよね。
カンタンにいうと「if」が省略されているパターン。こちらで仮定法の知識がさらに深まりました。
仮定法の条件節相当語句
(1)副詞句の場合
ex. What would you have done in my position?
(私の立場だったらならば、あなたはどうしたのだろか?)
(2)without A(もしAがないならば/もしAがなかったならば)
ex. You couldn’t have left the country without passport.
(3)but for A(もしAがないならば/もしAがなかったならば)
ex. But for the rain we would have had a nice holiday.
(もし雨が降らなければ、素晴らしい休暇になったのだが)
上記のように条件節相当語句を、じっくり学習できます。他にも(6)不定詞の場合、(7)分詞句の場合、(8)関係詞句の場合、(9)主語の場合、とシッカリと説明されています。
とくに大学受験や英検などの試験で、「仮定法」は問題とされることが多いから、集中的に学べる本書はおすすめ。本書を読めば、「仮定法」のニガテ意識がなくなることでしょう。
【「英文読解の透視図」】
→ 仮定法をじっくり学べる
「英文解釈教室」
【英文解釈教室】
レベル ★★★★★
→ 大学入試の最高レベル
わかりやすさ ★★★★★
使いやすさ ★★★☆☆
英文の分量 ★★★★★
→ 大量の演習をつめる
→ オーバーワークの可能性アリ
→ 読めない英文がなくなる
「英文解釈教室」のレベルは「英文読解の透視図」よりも難しく、これを通読できれば読めない洋書・英文はほとんどゼロになるでしょう。英文解釈の仕上げに最適の本。
「英文解釈教室」についてはくわしくは、「英文解釈教室」で、”英語の読み”が劇的チェンジ!【効果&使い方】で紹介しています。
ただし、分量は多いため時間に余裕がある人におすすめできます。みっちり演習できるから、しっかりとした英文解釈の力がつくんです。
難関大の合格者が愛用しているところからわかるように、「英文解釈教室」の内容はかなり充実しています。1977年に出版されてから、現在まで読み続けられていることからもその上質さは保証されているのです。
【英文解釈教室】
→ 難解な英文を丁寧に解説
→ 難関大の対策ができる
→ 英検一級対策もできる
「英文解釈教室」の使い方
「時間がない人」は、例題以外の「例文」のみを解くとスムーズに進むはず。例題以外の問題でも十分に量があるため、十分ちからをつけられます。
【英文解釈教室の使い方】
→ 時間がない人は例文をやる
→ 例題は時間がある人のみ
例題はむずかしい問題が多いため、なんどか通読したあとに取り組むと内容が把握できるでしょう。
単元ごとにテーマが決まっているため、苦手な分野から取り組めるのも魅力。例えば受験生が苦手とする「倒置形や」、「比較」、「関係詞」を重点的に学べばライバルに差をつけらるはずです。
【英文解釈教室】
→ 苦手なパートから読む
(例:倒置から読む)
→ 弱点の克服に
「英文解釈教室」で、「英語が読めない」が逆転する
「英文解釈教室」がこころみているのは英語上級者が無意識にしている英文解釈を、徹底的に言語化しているところ。
この言語化された英文解釈を体系的に身につけると、英文を右から左にスムーズに読めるようになるのです。筆者はつぎのように述べています
筆者が本書で試みたのは、英語を形から考える練習、つまり、英語を読んでいるかぎり決してそこから離れることができない基本的な約束を明らかにすることから出発し、その原則に基づいて英語の構造を分析し、読者とともに考えることを通して、英語を読む際に具体的には頭はどのように働くのか、また働くべきなのかを解明することである
「英文解釈教室」をなんども読むことで、上級者の英文解釈フォームが身につき、実践できるようになります。ひいては、洋書や英字新聞もなんなく読みこなせるホンモノの英語力もつくのです。
【英文解釈教室のココが良い】
①右から左に、英文が読める
→ 速読できるように
②ネイティブ思考がわかる
→ どの英文も正しく読める
「英文解釈参考書」のルート・順番
「英文解釈参考書」をやさしいものから並べると、難易度は次のようになります。
【「英文解釈参考書」の易しい順】
①「英文読解入門基本はここだ!」
②「ポレポレ英文読解プロセス50」
③「英文読解の透視図」
④「英文解釈教室」
「英文解釈参考書」のルート&順番については、みなさんのレベルに合わせて手に取っていただければと思います。
ページをめくってみて6割くらいしか理解できないくらいの本がちょうどいいでしょう。わからなすぎてイライラすることもないですし、簡単すぎて学べることがなかったということもありません。
「英文解釈参考書」のルート・順番を具体的にいうと、英語のブランクがあるかたはムリせず「英文読解入門基本はここだ!」のような簡単なものからやると挫折しないでしょう。
また高3の英語の力がしっかりしている人は「ポレポレ英文読解プロセス50」からでも学べるかと思います。
【英文解釈参考書」のルート】
→ 6割理解できるの本から
→ サクサク感アリ
→ 挫折しにくい
英文解釈力があがるとどうなる?
英文解釈の力をつければ、生の英語&洋書がわかるよろこびが味わえるんです。英語学習がさらにたのしくなります。
英文解釈力はうらぎりません、しっかりやれば正確に英文を理解できるようになるのです。
【英文解釈力があがると?】
→ 洋書が読める
→ 英字新聞が読める
→ 英語学習がさらに楽しく
「英文解釈」と一緒に学びたいもの
「英文解釈」と一緒に学んでいただけると、もうワンランク英語力をあげる記事を紹介します。どの記事も、大学受験生やTOEICでハイスコアを目指すかたにおすすめできる内容!