この記事では、「整序問題」の効果・使い方・難易度を説明します。
みなさん、「英語の勉強をしたのに、うまく英文が読めない…」と悩んでいませんか?
なかなか英語力って上がりにくいですよね。
「英単語の意味がわかっても、英文の意味がわからないこと」ってたくさんあります。
わたしも英語勉強をはじめたばかりの頃、勉強法がわからず、英語の点数が伸び悩みました。
でも、実はこの「英文がちゃんと理解できない」のは「英語の語順」に慣れていないことに原因があります。
日本語と英語は「語順が異なる」ため、日本人はかなりつまづきやすいんですよね。
結論をいうと、この「英語の語順を学習するだけ」でどんどん英文が読む力、話す力がついていくんです。
- 日本語と英語の語順はまったく違う
- 英語の語順がわかると英文が読める!
そしてこの「英語の語順力」を鍛えられるのが「整序問題」。
先にまとめちゃうと、つぎの「整序問題」の参考書をひとつひとつこなすだけで、英語力がガンガン上がるんです。
では
「整序問題」にくわしく解説していきます。
- 「整序問題」とは
- 「整序問題」の効果
- 整序問題のおすすめ参考書
目次(クリックでジャンプ)
英語の意味は「語順」からわかる
日本語とは違い、英語では「語順」の感覚がとても大切になります。
「英語の意味」を考えるうえで、英語の語順は命。
「語順」の感覚さえわかっていれば、英会話でもスムーズに意思を伝えられるのです。
日本語の語順
どのように「日本語と英語の語順」が違うかをみてみましょう。
【日本語の語順】
① 花子は、タロウに本をあげた。
② タロウに、花子は本をあげた。
③ 本をあげた、花子はタロウに。
上記のように日本語では語順がかわったからといっても、意味の変更はおきません。
助詞の花子「は」や、タロウ「に」、本「を」、が変わらないと、意味は同じなんです。
日本語では助詞(てにをは)が、大きな役割をはたしていることがわかります。
いっぽうで語順はいいかげんですね。
【日本語の語順】
→ 語順が変わっても意味は同じ
→ 語順より「てにをは」が大切
英語の語順
つぎに英語の語順感覚についても確認しましょう。
【英語の語順】
① Hanako gave Taro a book.
花子はタロウに本をあげた。
② Taro gave Hanako a book.
タロウは花子に本をあげた。
③ Gave a book, Hanako, Taro.
本をあげなさい。花子、タロウ。
上記のように「語順」を変えると、英文の意味がかなりちがってくるでしょう。
③の英文では、命令している意味になってしまっています。語順の役割は英文のなかで、かなりのウェイトを占めているとわかってもらえたでしょうか。
英語の語順は命と言われるゆえんです。
このように英語を理解できない日本人が多いのは、英語と日本語の語順が違うことからきています。
「語順」の訓練は、リスニング・英会話よりも重視しなければなりません。
語順の感覚に慣れていないといくら英単語を知っていようが、意味が理解できませんし、英会話でも正確に伝えられません。
英語勉強法としても、まず語順の感覚がないと参考書の意味がわからないんです。
【英語の語順】
→ 語順で意味が変わる
→ 語順が「てにをは」の役割を
→ 語順がわかると英文が読める
英語語順のルール、「5つ」だけ
英語では、語順のルールが「5つ」しかないんです。
これだけ理解できれば英文の意味がハッキリわかるようになるでしょう。
みなさんも学校で習っている「語順の型」。
これは次の5文型というものです。
【語順ルール(5文型)のすべて】
・第1文型 :SV(主語+動詞)
・第2文型 :SVO (主語+動詞+目的語)
・第3文型:SVC (主語+動詞+補語)
・第4文型:SVOO (主語+動詞+目的語+目的語)
・第5文型 :SVOC (主語+動詞+目的語+補語)
この5文型の「英語語順」を理解すれば、TOEICでも大学受験でも英文がぐんぐん読めちゃうんです。
あとは英単語をどれくらい覚えたかの勝負になります。それくらい英語の基礎をなしているんです。
「SVOがなにかわからない」という人も大丈夫。
英語を独学で理解しようしてる人のために、5文型がシッカリと身につく参考書とその使い方を紹介しています。
【英語語順を理解すると?】
→ 英語の基礎力がつく
→ サクサク英文読解できる
英語上達は、「英語の基礎」=「 語順感覚の訓練」できまる!
「英語の語順」は、スポーツにおける基礎練習に似ているんです。
たとえば、野球・サッカーなどのスポーツで大切なのは、素振りやキックなどの基礎。
基礎がシッカリしてる人って、伸びるのが早いでしょう?
裏返すと、上手い人はみんな「基礎の型」がガッチリしていますよね。
これは英語においても同じなんです。
【英語もスポーツも同じ】
→ 基礎力がある人は伸びる
→ 英語の基礎は語順
基礎にある「英語語順」の感覚をきっちり理解できると、英語力を底上げするんです。
つまりリーディング・リスニング・スピーキング・ラインティングのすべての能力をグンっと底上げさせます。
したがって語順感覚が身についてから、多読、英文解釈などの学習に移行するとスムーズに進むでしょう。
【英語勉強を成功させるキーポイント】
→英語の型=「語順感覚」がキー
「英語の語順」に慣れるには「英語整序問題」
英語における「語順の感覚」を訓練するには、どのような参考書を選べばいいでしょうか。
この点、「整序問題」は語順の感覚を慣れるのにすぐれています。
「整序問題」は単語を並び替えするもの。つまり語順の感覚を問うているのです。
用意された「英単語」をパズルのように語順を変えていくから、ゲーム感覚でサクサクできます。
【整序問題とは?】
→ 英語パズルの並べ替え
→ 語順感覚を磨くのに最適
整序問題と「四択問題」の違い
整序問題のいいところは、四択問題よりも難しいから記憶にのこりやすいこと。
それも独学でもサクサク解けるくらいの難易度なんです。
しかも単語を並べ替えるだけという、シンプルな英語の勉強方法。難しいことを考えずに、モクモクと取り組めるんです。
英語の語順を並べ替えすればするほど、速読や文法力もついていきます。英語講師の田中健一先生も以下のようにツイートされてます。
英語は語順が重要な言語なのだから、四択穴埋めよりも並べかえのほうが学習効果が高いだろうという考えを、今年も中心に据えて英文法の教材を作成していきたいと思います。「点差をつけるための整序」ではなく、「学力をつけるための並べかえ」のあり方が、ぼんやりとつかめてきた手応えがあります。
— 田中健一/英語講師 (@TNK_KNCH) January 1, 2017
整序問題と「英作文」の違い
英作文と整序のちがいは、ヒントの「単語」があるかどうか。
英作文は日本語から英訳をつくり出さないとならないので、時間がかかるぶん負荷がたかいんです。
負荷がたかいと、「難しすぎ、もうやめた」となりがち。
「英作文学習」をやり遂げられれば、記憶の定着率はたかく、学習効果もたかいともいえるでしょう。
【英作文学習の特徴】
→ 初学者には難しい
→ 挫折しやすい
→ 負荷が高い
いっぽう整序問題はヒントとなる単語があるので、英作文よりも負荷はひくいんです。
語順の並べ替えの種類は何通りもあるから、「四択穴埋め」よりは難しい。「英語の語順の並べ替え」は負荷がちょうどよく、独学でもつづけやすいんです。
難易度がいいバランスだから、挫折せずにたのしくできる英語の独学方法といえるでしょう。
英語の並べ替えに慣れたら、ヒントとなる単語を隠すと英作文問題にもできます。
語順の感覚がついてくると、速読力・リスニング力・リーディング力を総合的に引き上げてくれるでしょう。
「英語構文詳解」でも以下のように「語順の効果」について述べられています。
英語構文のあらゆる姿が完全に理解され、英文解釈と英作文の基礎がしっかりと築かれるはずある。
「リスニング力も?」と疑問に思うかもしれません。リスニング力は聞き取る能力だけでなく、語順通りに理解するのも重要なんです。
そのため英語の「語順の感覚」はリスニングに効果があります。
リスニングの英語勉強方法としてもオススメといえるでしょう。
整序問題の学習は英語力を底上げするから、TOEICにも大学受験対策にもってこい。
問題集えらびの一冊めは、これで間違いはありません。
【整序英作文の難易度比較】
【問題集難しさ】
→ 英作文 > 整序英作文 > 四択問題
【記憶の残りやすさ】
→ 英作文 > 整序英作文 > 四択問題
【挫折しやすさ】
→ 英作文 > 整序英作文 > 四択問題
「英語の語順慣れ」におすすめ『整序参考書』
「語順の感覚」をしっかりと磨ける、オススメ整序参考書を紹介していきます。
初心者〜上級者まで学習できるように、さまざまなレベルのものを厳選。
英文法・語法良問500+4技能 整序英作文編
整序問題の参考書を選ぶうえでキーポイントは、最新の傾向を採用しているかどうか。
あまりに傾向が違うと、「そのフレーズ、ネイティブは使わないよ」というようなフレーズを訓練することになるから注意が必要です。
自然なフレーズで最新傾向をとりいれているのは『英文法・語法良問500+4技能 整序英作文編 』。
本書に「4技能」と書かれてあるとおり、英会話でもガシガシつかえる「自然な英語表現」がいっぱいなんです。
『英文法・語法良問500+4技能 整序英作文編 』は2018年発売で、最新傾向をとらえた良問が厳選されています。
また文法事項ごとに問題が出題されないから、答えを予測できません。このことがかえって復習に効果的。
『英文法・語法良問500+4技能 整序英作文編 』
→ 最新の問題トレンドから出題
→ 英文法知識の整理・復習に◎
いっぽうでほかの整序問題集は文法事項ごとに問いが出題されるから、答えが予測できます。
『英文法・語法良問500+4技能 整序英作文編 』はランダムに問題が並んでいて答えが予測できないから、頭がいい具合に刺激されるのです。つまり記憶に定着しやすいといるでしょう。
そのため、独学で取り組んでも十分に効果が期待できるのです。
「英文法・語法良問500+4技能 整序英作文編」の効果
わたしは本書をなんども復習すると、予想していなかった効果がありました。
それは「(1)和訳 → (2)英作文」を繰り返すことで、和訳問題にも強くなれたこと。
和訳練習に整序問題をつかうのはアリなんです。筆者も本書について、こう述べています。
この500問を解くことによって、整序英作文を解くために必要かつ十分な練習をすることができるように本書は設計されています。これは、同時にライティング全般で必要とされる文法・語法・構文の土台が完成するということです。
価格は1320円。これで4技能もきたえられるから、TOEIC公式問題集よりコスパは高いといえるでしょう。
大学受験だけでなくTOEIC・英検対策の基礎固めにバッチリな内容。
【整序英作文の効果】
→ 文法・語法の土台ガッチリ
→ 英語構文の知識もつく
英語構文詳解
『英文法・語法良問500+4技能 整序英作文編 』で英語の語順に慣れてきたら、『英語構文詳解』に取りくめるはず。
『英語構文詳解』は『英文法・語法良問500+4技能 整序英作文編 』よりもグッと難しい整序問題集。
『英語構文詳解』は問題数は少ないですが、解説がシッカリとあります。
難易度が高い分、学習効果はすごいものがあります。しかも本書は独学がしやすいレイアウトだからオススメなんです。
『英語構文詳解』
→ 「難易度高」の整序問題
→ レイアウトが見やすい
→ 解説がくわしい
大学受験用の参考書ですが、TOEIC受験対策にも英検対策にもいいでしょう。
「英語構文詳解」についてはつぎの記事で詳しく紹介してあります。
【『英語構文詳解』の記事】
→ 『英語構文詳解』の効果・使い方・レベル・例文【おすすめ参考書】
「整序参考書」をレベル別で比較
もし上記がむずかしいなら、「英文法・語法良問500+4技能 整序英作文編 」と同じコンセプトの、『英文法基礎10題ドリル』がおすすめ。
高校生や大学受験生が語順の感覚に慣れるための一冊目に最適なんです。
TOEIC400〜500点の方も、これに取り組むとかなり見違えるでしょう。
『英文法基礎10題ドリル』
→ 英語初学者におすすめ
→ 英語力をググっと底上げ
→ TOEICの一冊めにも最適
学習者のレベルごとに学べるようにやさしいほうから、「入門」と「基礎」があります。価格もお手頃で、独学しやすいレイアウトになっています。
整序問題の後の「英語学習法」
語順の感覚に慣れたら、あとは英単語と英文解釈力をやるだけ。これでリーディングで読めないものはなくなります。
「語順に慣れた」ということは、英語の基礎が身についたということ。
参考書がスラスラと読めるようになるから、独学で英語力をさらに高めらます。
英単語や、英文解釈など分野ごとの英語学習法については、以下の記事で紹介しています。
整序問題の力を「リーディング」にいかす?
整序問題の知識をリーディングにいかすためには、英文解釈を学ぶといいでしょう。
整序問題を知識を、いかに英文読解にどのように応用していくかが学べるんです。
英文解釈を学ぶだけで、洋書も英字新聞も読めるようになります。
「語順感覚」を「Netflix英語勉強」につなげる
「語順の感覚」がつかめたら、Netflixで英語学習するのもいいでしょう。オススメ理由は「とにかくたのしい」ため。
Netflixならみなさんが好きなドラマ・アニメで勉強できます。
しかも整序問題で「英語の語順」のイメージがつかめているから、英語字幕を読めようになっているはずです。
Netflixの「楽しい」は英語力をグングン上げてくれますよ。
英文法のレッスンならこちら
日本人が苦手とする英文法に焦点を当てて、ていねいに解説しています。
例文をもとに説明しているから、イメージがつきやすいでしょう。